「だって、このイルカのぬいぐるみ、
あの水族館でしか売ってないからね…!」


「あ、そうなの!?」


「それに、まだタグつきっぱなしだし…!
だから、買ったばかりだなって思って」


「す、すごい菜々ちゃん…!頭良いね!!
このぬいぐるみね、京ちゃんが
昨日買ってくれたんだ…!」


そう言って、
わたしはイルカをぎゅっと抱きしめる。


ふわふわしてて、気持ちがいい。
今では1番のお気に入り。


「そっか。…あーもう。
みっちゃんが元気そうで良かった!
心配して損したよ~」


「…へ?」


「何かあったんじゃないかって
ずっと思ってた。いつもすぐ返信来るのに
全然返ってこないし…でも本当良かった…!」


そう言って、安堵をつく菜々ちゃんを見て
わたしは思わず、視界が滲んでしまう。