「……やべ、もうこんな時間だ。
ほら、行くぞ」


スマホで時間を確認した後に、京ちゃんは
わたしの手首を掴んで立ち上がった。


そして、手首に触れていた手は
なぜかそのまま、指に絡まる。


「っ…へ!?
ど、どうしたの京ちゃん…!」


「…なにが?」


「な、なにがって…!
っ…どうして手繋いでるの…?」


そんなことを尋ねたら
京ちゃんはふっと笑った。


「なんだよ、ガキの頃は
よく手繋いで歩いてたじゃん」


「っ…そ、そう…だけど」


「…それに。言ったろ?本気出すって」


「っ……え?」