「...か、...うか、秋華」



誰か私の名前呼んでる?



てかさっきの何?夢?



いやまず、ここどこ?



「やっと起きた...死んだかと思った」



「陸(りく)。何でここにいるの?」



「何でも何も、お前俺の目の前で事故ったんだよ。トラックと横断歩道で」



「あ...」



確かに、痛かった記憶はある。



でもまさか事故ってたなんて。



「一瞬こっちまで死んだかと思った」



「ごめん陸。せっかくのデート」



「バカみてぇ」



陸特有の“バカみてぇ”



これには沢山の嫌味が込められていて...



「誰がデートだって?自惚れんな病人」