「トモカに、これを渡してクダサイ。」

渡されたのは細くて赤いミサンガだった。

「ドンコイ通りで見つけマシタ。

死んだ妹がこれに似たのを持っていマシタ。

何故だかこれを見たら殺人なんてバカらしく思えたんデス。

これはきっと妹の導きだと思いマス。
私が殺人をしないように見てくれていたんだと思いマス。

だからこれはトモカに持っていてほしい。
殺人を止めてくれたお礼として……。」

「渡しておくよ。」