なんなんだ、このタラシ集団は。

もう知らんっ!

「あっそ!じゃあね!」

私は頭に置かれたままの涼馬の手をぶん投げるように放り出した。

踵を返す寸前、視線を感じて眼をあげると、真顔で私を見つめる閻魔と眼が合い、少し止まる。

なによその顔は。

ムッとしたように唇を引き結んで私を見ている閻魔が、理解不能だ。

もしかして、

『魔物から守ってやってるんだから、俺のファンには神対応しろよな!』

なんて思ってるんじゃないでしょうね!?

知らないからな、そんなの。

私はツン!と閻魔から顔を背けると、自分の席へと戻った。