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誰かに髪を撫でられている感覚が、凄く気持ちいい。

きっと、仁だ。

「仁……」

私は仁にすり寄りながら、いつものように彼の掌を頬に当てた。

「仁、気持ちいい」

「……ルナ」

…………?

んっ?!

私を呼んだ声が仁の声じゃなくて、私はベッドの上でパチッと眼を開けた。

眼に飛び込んだ閻魔を見つけて、思わず悲鳴をあげる。

「ぎゃあっ!なにしてんのっ!」

勢いよく起き上がって距離をあけた私に、閻魔は眉を寄せた。