ガヤガヤと騒がしかった教室が、ピタリと静まる。
ぶっ殺す。
その言葉の過激さも理由の一つだろう。
でも、一番の理由は……
「……え、子供?」
「つーか、何あの恰好」
声の主の、インパクト。見た目の。
本当に変な見た目だ。
くるくるした金髪の少年。10歳くらいに見える。くりくりした青い目からして、ハーフなのだろうか。なかなか可愛い顔立ちをしている。
普通の高校にいきなりこんな少年がやって来たら、誰だって驚く。加えて少年は、なんとも言えないコスプレのような恰好をしていた。
足元まですっぽり隠れる真っ黒なローブ。首には細いシルバーのネックレス。
なぜか頭に鎖が巻いてある。
そして手元には、少年の身長よりも大きい巨大な鎌を持っていた。