『今度、地元の大きな花火大会あるじゃないですか?』 「うん」 『それで、紫乃先輩と行きたいなって、思ったんですけど……』 「う、うん…」 何故だか、いま私も立花君もドキドキしてるなって、ぼんやり思った。 『紫乃先輩、良かったら俺と…花火大会行きませんか?』 「行く…」 雰囲気が察していたから、慌てることはなかった。 返事も、断る理由なんてなかったし、むしろ行きたい……なんて思った。