女の子は生まれて間もなく病を患ったが、すぐに発症したわけではない。
生まれてから産湯につかってお母さんに抱きかかえられ、その間中ずっと大声で泣いていたそうだ。
その時、既に女の子は本能でわかっていたのかもしれない。
それから授乳の時や父親に抱かれた時、様々なことが女の子の周りに起きるたびに泣き叫んだ。
元気な女の子だね、と周りから言われた。
てんかんなど、そういう知られる限りの病やその類のものではないと診断されたので両親も安心した。
女の子はわめき続けた。
患った病もこの時はそれほどのものではなかったようだ。