「………………」



彼女は固まっていた。



そりゃ、こんな束縛彼氏に驚いただろう。


今まで彼女の事に口を挟まなかった俺だったが、高校生の時とは話が違う。


もう俺たちは大人なんだ。


沙羅を狙う奴もそのへんの中高生とはまるで違う生き物なんだ。


大学生になってから俺もヒヤヒヤしていた。


運良く今まで彼女にたかる害虫をはらってきたが、もう限界かもしれない。


俺は彼女に別れを言われるかもしれない。


そう諦めて彼女に背を向けまた歩き出す。