───職員室

ガラガラと扉を開くと数人の教員、そしてスーツの男が2人いた。

「貴方が譯鴟 氷さん?」

口を開いたのは、グレーのスーツを着た男性。

「あ!現場にいた娘だ。」

紺色のスーツを着た少し若めの男性。

若い男性の手には何かをメモする為か、手帳とペンが握られている。

「えーっと…?理解出来ないんですけど、そちらの2人は刑事さんですか?」

知っているがあえて疑問形で話をすすめる。

「そうだ。だが、まずは我々の質問に応えてくれるかな?」

グレーのスーツの男───芥填 淨鑼(アクタミ キヨラ)は、少々苛立った声を出した。

「あ!そっか。すみません。僕は譯鴟 氷です。」

と、軽く自己紹介した。

「じゃあ、こちらへ。」

紺色のスーツの男───宮澤 祇(ミヤザワ マサ)が氷を個室へ誘導する。