ココは、神秘の森«シュヴァルアクター»

この場所では、こんな言い伝えが存在する。


───魔は天に桎梏(しっこく)し、天は魔に強慾(ごうよく)する───と。


そんなシュヴァルアクターに、2つの影。

1人は、白髪から鴇色(ときいろ)をのぞかせる幼女。

もう1人は、黒髪に、藍色の瞳の幼女。

どちらも6~7歳といったところで、歩き方も拙い(つたない)。

更に、迷子のようで、後者は半泣き。

そこで、声がした。

とても高く、おどけた感じの声。

「こっちにおいで。おまじないをしてあげよう。」

その声を辿(たど)ると、そこには────