「しかもさ、その後一ノ瀬にとどめ刺されて。」


「え、私何か言っちゃいました?」



「その後さ、エレベーターに乗ったらたまたま一ノ瀬がいて2人きりで。

そしたらおっきい声で『あの!新入社員の一ノ瀬くるみです!よろしくお願いします!!』って挨拶されて。

悪いことじゃないし、むしろ良いことだけど何もエレベーターの中で大声で言わなくてもって。

俺の負け。完全に心の底から笑っちゃってた。」



「そんな、、なんか申し訳ないです、、」



「だから俺、一ノ瀬の下の名前も忘れられないんだ。」



そっか、だからか。
だからあの時

くるみ

って。



「それからただの後輩とは思えなくて
なんかこう、、可愛い妹みたいな。」


「えっ、、」