家の最寄駅に着くと
会社の後輩がいた。


ぼーっとしながら
おぼつかない足で歩いている。


「一ノ瀬?」

咄嗟に俺は名前を呼んだ。



一ノ瀬くるみ。

会社の後輩で4つ下。

あまり話したことはないけど
なんとなく放っておけない存在。

彼女が1年前くらいに結婚した時、
会社の男たちは意気消沈。
それくらい人気な後輩でもある。




「木崎さん、、?」


震える声。今にも泣きそうな顔。
寂しいと訴えるような目。







救ってあげなきゃ。




なんでか分からないけどそう思った。