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カフェで美和子ちゃんに自分の気持ちを報告してから数日。
放課後の教室で、日誌を提出しに職員室へと向かった美和子ちゃんの帰りを1人待つ。
あの日、私の報告を聞いた美和子ちゃんはそれはもう嬉しそうに笑ってくれた。
"よく言えました"
"頑張ろうね、お互いに"
そんな美和子ちゃんの言葉に私も強く頷いた。
……のはいいけれど。
なんせ、私の片思いは仕切り直し。
おまけに、肝心な頼くんは私が涼くんを好きだと思っていて、しかもあろう事か協力してくれている……。
今さら、やっぱり頼くんが好きなんて死んでも言えない気がしてならない。
短期間でコロコロ好きな人が変わるやつってレッテル貼られたら立ち直れない。(しかも兄弟)
はぁあ……と、大きめのため息をついた私は、カバンの中にある香水のボトルへと手を伸ばす。
"その香水、禁止だから肝に命じること"
頼くんに使用禁止令を出されて数日。
……頼くんに言われたからってのもあるけど、乙女心は色々と複雑で、あれ以来もちろん付けることが出来ずにいるお気に入りの香水。
いい匂いだと思うんだけど、頼くんの好みじゃなかったのかな。
そう思うと、余計に付けることが躊躇われた。