「つぅか……それ、関係あんのか?」
「え……?」
「だから、院長の娘とか自分の立場とかだ」
「……、」
「オレが言えたことじゃねぇけど、友達って自分で決めるもんじゃないのかよ?お前は、何で決めてんの?」
あぐらの上に肘をついた国崎くんは、いつになく真剣な面持ちで私に問いかけた。
その迷いのない声は私の心にまで響き渡る。
……今まで、考えたこともなかったこと。
「正木が院長の娘だからって縮こまってんの?お嬢様の正木は自分とは釣り合わないってか?」
「っ、」
「で……縮こまってるお前は、友達になりたいって伝えたのかよ?」
「……、」
「びびって言えないだけだろ。ったく、ずっとそうしてるつもりか。黙ってばっかいるから、お前は不気味とか陰口叩かれんだよなぁ……」