「ダイエットなんてものは、人間だけがやることさ。いいかい?食事っていうのは生命活動を維持するためのものだ。多くてもダメ、少なくてもダメ。そこで今のキミだが、明らかに少なすぎる。ダイエットなんて、洒落たものには、到底見えはしないよ」



ブチはこうやって遠回しな物言いをする


それに私のわからない言葉をつかうのだ


ヒトだった時はさぞや優秀だったのだろう


「昨日は何か食べたのかい?まさか、これが三日ぶりの食事だとか言わないでくれよ?」


「…食べたわよ」



「何を?」



「…博樹がおにぎりくれた。シーチキンだったから、食べてやった」



ブチはほほうて言うように鳴き声を上げ、じろじろと私をみてきた


「ヒトの施しを嫌うキミでも、名付け親には甘えられるようだね」