真新しい血が、うっすらにじんでいる。


どくん、

奈緒の全身に、電流のような痺れが走る。


紅い、赤い、あかい、アカい・・・・・


魅入られたように、そこに視線が引きつけられる。

指を伸ばしたい、唇で触れたいという欲求が唾液のようにわいてくる。

理性を総動員して、ようやくそこから目をそらす。



それでも、全身は相変わらず脈打っている。

どくん、どくん・・・・