先生と話すため、一花は面談カードを提出して授業後の先生を待った。
面談ブースの中で小さくリハーサルを繰り返す一花。
(先生好きです、付き合って下さい)
(先生好きです、付き合って下さい)
大事な言葉を正確に発するため、心の中でも何十回と練習をしてきた。
そこで
「おー、待たせたな、澤口」
と言いながら面談ブースに久方が顔を出した。
「先生っ!!」
身を乗り出すような体勢になる。
「お?何だ、何だ?」
「とにかく座ろう、な。話はゆっくり聞くよ」
心がとろけそうな笑顔に一花はすとんと椅子に腰かけた。
「澤口は最近いいよ、模試でも結果が出ている。何か気になることがあるか?」
「先生、あのね」
「私、先生のことが好き。先生私と付きあ……」
ばっと口をふさがれた。
「もごもごっ(せんせいっ)」
久方は周りをきょろきょろと見回しつつ、静かにするように言った。
そしていつもの笑顔で、そう、一花の大好きな笑顔で、
それは帰りに聞くよと、自習に行くよううながした。
面談ブースの中で小さくリハーサルを繰り返す一花。
(先生好きです、付き合って下さい)
(先生好きです、付き合って下さい)
大事な言葉を正確に発するため、心の中でも何十回と練習をしてきた。
そこで
「おー、待たせたな、澤口」
と言いながら面談ブースに久方が顔を出した。
「先生っ!!」
身を乗り出すような体勢になる。
「お?何だ、何だ?」
「とにかく座ろう、な。話はゆっくり聞くよ」
心がとろけそうな笑顔に一花はすとんと椅子に腰かけた。
「澤口は最近いいよ、模試でも結果が出ている。何か気になることがあるか?」
「先生、あのね」
「私、先生のことが好き。先生私と付きあ……」
ばっと口をふさがれた。
「もごもごっ(せんせいっ)」
久方は周りをきょろきょろと見回しつつ、静かにするように言った。
そしていつもの笑顔で、そう、一花の大好きな笑顔で、
それは帰りに聞くよと、自習に行くよううながした。