「パパ~♪あのおみせは、なんていうおみせ?」
父親に買って貰った綿菓子を頬張りながら、あゆみは一軒の出店に興味を示した。
「あれはね、金魚すくいっていうんだ♪
金魚さんがたくさんいるから見に行こうか~♪」
「うん♪」
二人は、その金魚すくいの前にしゃがみ込んで、青い水槽の中で自由気ままに泳ぐ赤、白、黒の色鮮やかな金魚達を楽しそうに眺めていた。
「いらっしゃいお嬢ちゃん♪
お嬢ちゃんもすくってみるかい?」
金魚すくいの店主は、
あゆみの前で網をすくう仕草をしながら笑顔で話し掛ける。
「よし、あゆちゃん♪やってみるか~♪」
祭は店主に金を払って網を貰い、あゆみに手渡した。
生まれて初めて挑戦する金魚すくいに、あゆみは瞳を輝かせていた。
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