どうやら、これで今回の依頼も無事に解決出来そうである。
子豚とひろきなんか、この仕事が終わった後の打ち上げの宴会を、どこの店でやろうかなんて相談している位だ。
しかし…
祭の口から発せられたそのセリフは、シチロー達の予想とは大きくかけ離れたものだった。
「確かに、あなた達がおっしゃる通り私は花神王子製紙から、あの『スーパーティッシュ』を持ち出しました…しかし、私の目的は産業スパイなどという大それたものなんかではないんです」
「お前、この期に及んでまだそんな事言ってんのか!だったら、スーパーティッシュなんか持ち出して何しようってんだよ?」
その質問に、祭は真剣な顔でこう答えるのだった。
「実はこの紙を使って、金魚すくいの網を作ろうと思いまして…」
「はああぁぁぁ~~?
金魚すくいの網だってぇ~?」
ナンダ?ソレ?
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