裏口のチェックを怠ったシチローの完全なミスである。


「しまった!オイラとした事が、こんな基本的なミスを!」


てぃーだが、両手を肩の位置まで挙げて空を仰いだ。


「もう祭は裏口からどこかへ行ってしまったかもね……」


「や~い♪
シチローのドジ♪」


子豚とひろきは何故か嬉しそうだ。


「クソッ!」


自分の不甲斐なさに、悔しそうに腕を組むシチロー。


そして、次の行動を考える。


「これからどうするの?シチロー?」


「……………」



やがて、意を決したようにシチローが言った。


「よし!こうなったら、みんな、中に入るぞ!」