「大丈夫ですよ?」


平然を保とうとしてもイライラは落ち着くわけもない。
今この場にいたら私はどうしていたかな?
まぁ、そんなバカはいないと思うけど・・・


「たっくやぁ~」


甘ったるいその声に誰もが肩をこわばらせていた。
それ見ただけで何となく察する・・・

後ろには、他の女と変わらない
ケバい女・・・髪はパサパサ、顔は化粧で素顔なんて見れるわけもない。
それに、こんなに離れていても臭いがわかるほどの、強烈なにおい・・・
そしてなにより、皆の顔や纏う空気が
いつもと違う。
それだけでもわかる、
この女が、その1人なんだと・・・


「ちょっとぉ~?橘様の女なのに挨拶もないわけ?礼儀もなってないわね?」

   ピクンッ

礼儀もなってないですって?


「あの後大変だったのよぉ?
でもぉ御坂って超イケメンが助けてくれたからいいかなぁ~ってねぇ?
でもぉ~身体だとやっぱ橘様の方が断然いいしさぁ~、ちょっと遊ぼうかなぁって、
あ、駄目ならぁあんた達の誰かでもいいよぉ?どうせ暇なんでしょぉ?名前だけなんだしさ?所詮、あんた達は私の玩具なの?」