影で俺を笑っていた翠にも
そう言うと、落ち込んだ翠の頭を撫でていた。

なんだこいつは、犬みたいだな、

(お前もだがなby翠)


ひとまず落ち着いた俺達を見ながら溜息を付いた女は、
後ろを振り返り、族の姫を睨んでいた。
その目には、一切の光を移していなく、
俺でさえ、汗が流れた。


こいつなにものだ?こんな殺気をだせるなんてただ者じゃねぇだろ?


「おい、あれはなんだ」

「あ?俺の猫・・・だな」


妖艶の笑みを浮かべた翠は
その瞳に他の奴らは移さず、ただ一心にあの女を見つめていた。



ー side莉月 end ー