「2人を呼んできて下さい。私は行きます」


止める声も無視して私はあいつの下に行った。

会わせたらいけない・・・やっと逃げ出せたのに、
やっとあの子にも仲間ができたのに!
それを壊させてなんかやるものか!



私が外にでると相手はあの子を殴ろうとしていた。


「白葉!」


私はギリギリの所で白葉を庇い、地面に転がった。


「な、なんで」


戸惑ってるこの子の頬を私はソッと撫でた。

赤琥珀の瞳に紺色の髪・・・ようやく見つけたよ母さん・・・


「・・・Arrivederci」

「それ、は・・・」

「やっと会えたね・・・白葉」


私がそっと抱き締めると、肩には雫かポタポタと落ちてきた。

今までずっと無理をさせてしまった。
我慢だってたくさんしてもらった。
私のせいでどれだけこの子に負担をかけてしまったのか・・・


「あらぁ~?あんたまだいたんだ?
とっくに死んだと思ったのにざぁ~んねん」

「貴方こそ、約束が違うのでは?」

「約束?なんのことかしら?」


にこやかにそういったこいつに殺意がわいた・・・