「莉月、いつ会えるの?」

「そうだな・・・」

「明日は?CLUB行くでしょ?」


バツが悪そうに顔を歪ませた莉月は
私の首に顔を埋めてきた。


そういえば、巡回この頃行ってなかったな
仕事はしてたけど、


「そう、なら明日行こうかな」

「・・・行くのか?」

「うっ」


子犬のようにうるうるした目で見られ、
一瞬、いいかな?って思ってしまった。

で、でも、会ってみたいし・・・それに、
莉月が不安に思ってるのは
何となくわかるかな・・・


「大丈夫、私は貴方の傍は離れないから」

「・・・あぁ」


莉月の過去はまだ聞けない。
聞いていいのかわからない・・・
だから、自分から話してくれるのを待つ。


「つきました」

「ありがとうございます陽希」

「じゃあね~」

「「・・・・」」

「無視!?」


拓哉はからかうとおもしろい・・・
そしてなにより、ここにいることが心地よすぎて、幸せすぎて、消えてはしないだろうかと不安になる。
腰に添えられた莉月の手に触れながら
私は、そんな事を考えていた。