ジ ャ ラ ・ ・ ・ ジ ャ ラ ・ ・ ・
真っ暗の闇の静かな部屋に響くのは
私の両手両足に繋がれている鎖・・・
ここの閉じこめられてから何年の月日が経ったのか・・・私にはわからない。
下にいる奴らの声が聞こえてくるだけで、
私にはなにもない・・・
いつになったら解放されるのかな?
いつになったら・・・私は世界を飛べるの
母さん・・・貴方に会いたい・・・
ここから出たいです・・・
そんな叶わない願いを思いながら、
私は唯一部屋にある窓から見える月と
それに照らされキラキラと光る雪を眺めた
何度目かの冬・・・毎年1人で迎える
年間行事・・・こんなの慣れたのに・・・
やっぱり寂しいと思う自分がいた。
外を眺めていると、どうやらあいつらは
どこかにでかれるようだ。
「さぁさぁこれから町に行って
沢山美味しいものを食べようか」
「うんっ!」
嬉しそうに頷きながら車に乗った娘と
そんな娘を愛おしそうに眺めている父親と
母親・・・
はしゃぎながら車に乗り行ってしまった。
もう・・・帰って来なきゃいいのに・・・
すると、誰もいないはずなのに玄関から
誰かが入ってきた。
泥棒かな?
ならこのまま・・・私の命もとっては
くれないだろうか・・・
ガ チ ャ ン ・ ・ ・ キ ィ ・ ・ ・
鍵が開けられドアが開いた。
ここの鍵はあいつが持ってるはずなのに
なんで・・・
ドアに目線をやると、知らない男の人が
立っていてた。
この人は誰だ・・・
まさか、新しい私の飼い主とかかな?
ハハ…ありそうな話だね・・・
あいつらならまた私を売ってお金にするかもね
まぁ・・・あいつらにこれ以上やられるよりなら、この人に売られた方が
いいかもね・・・