そんなところは、莉月にそっくりで
私も困っちゃってるけど、
それでこそ、私達の子だものね?


「莉月?」


私が呼ぶと、いつもの険しい顔ではなく、
1人の人として私に
微笑みかけてくれる莉月。
他の人にはずっと睨みつけるのに、


「何かあったのか?」

「ん?懐かしい手帳を見てたの」

「あぁ、あれか」


私が手帳に書いてあることは
莉月は知っているからか、
一瞬、懐かしそうにしながらも
泣きそうにもなっていた。


「懐かしいよね、あの頃の莉月は
本当に無愛想だった」

「お前は変わらない」


私だって変わったことはあると思うけど、
莉月の意見に口を出すと
後が怖いのでやめておきます。


「さぁ、入学式、行こう」

「俺だけ見てろよ?」

「フフ、莉月以上にいい人なんて
いるも思う?」

「・・・」


黙ってしまった莉月の頭をなでると、
気持ちよさそうに目をつむる。