ー 10年後 ー


  パ ラ パ ラ パ ラ パ ラ パ ラ・・・


懐かしい・・・こんなこともあったね・・


「ママぁ」


はいってきたのは高校にはいる娘、
私の手の中にある手帳をみて
あっ、とこえをもらした。

その反応からわかることはただひとつだね・・・


「よんだの?」

「ご、ごめん」

「フフ、謝ることじゃないから」


私はそれをまた、机の奥にしまった。


「ママは、こわくなかったの?」

「怖かった・・・でもね?
人には人にあった光がある。
それを、2人にも探してほしいと私もパパも思ってるの」

「ふーん」


そう言ってる璃珠の首には、私達とは
少しだけ違うキーピアス。
まだ番号が決まってないもう一つのキーピアス。


私達を繋ぐキーピアスのように、
この子達にも必ず、
それをつけるに値する人にあってほしいと
私は、願ってる。


「そうそう、パパが探してたよ?
拓哉が可哀想だからいってあげてね?」


そう言ってる娘は面白そうに
微笑みながら報告した。