「真白!」
愛おしい貴方から呼ばれた私は、
もうそのまま倒れてしまおうかと
思っていた。けど、
莉月の後ろには銃を構えた奴がいた。
咄嗟のことで、私は莉月の後ろに回り込み、みずから弾を受けた。
「真・・・しろ?」
とめどなくあふれてくる
血は止めようがなかった。
あぁ~あ・・・こんな所で終わるのかな?
それだけは、勘弁してほしい・・・
ねぇ、神様・・・私はあと・・・
何を支払えば、幸せになれますか?
どれだけ傷つけば・・・
莉月の傍に、ずっといていいんですか?
「キャハハハハハハ!ざまぁないわね!
あんたなんていらないのよ!
私だけ輝いてればそれでいい!」
あぁこの台詞・・・まえにも
きいたことがある。
「てめぇ!・・っ、真白?」
今にも殴りかかりに行きそうな
莉月の服を掴み、私は
首を振った。
「莉、月に・・・他、の女に・・・
触って・・・ほしく、ない」
これは私のわがままだよ・・・
ごめんね・・・迷惑かもしれないけど、
これが、私のわがままだよ。
「・・・笑ってんなよ・・・病院に行くぞ
おいっ拓哉!」
「もうきてる!早く!」
「大丈夫だからな、真白・・・死ぬな!」
最後に莉月の焦ってる声が聞こえ、
私は目を閉じた。
ー side真白 end ー