「あ゛ぁ゛?!」


この男には聞こえていなかった。
でも、私には確かに聞こえた。
莉月の声が私の耳に届いた。


その時、外の方から騒がしい声が聞こえてきた。
御坂の奴も慌て始め、私の
髪を掴み、一緒に外に連れてこられた。


そこには、何人もの人が倒れ、
莉月達も無傷ではなかった。


「な、なんでてめぇらが!」

「崇彦!」


そう呼んだのは、莉月の隣にいた
男の人だった。

あの人は誰だろう・・・少し
御坂にも似てる気がするけど・・・


「チッ、親父」


親父・・・御坂のお父さんってこと?
全然にてないじゃんね?


「お前はなんてことを・・・」


自分の息子がやったことに
嫌悪する目で見ていた。


「なんだよ・・・だからてめぇは弱ぇんだよ!」


御坂は持っていたナイフを私の
首に押しつけてきた。


ヤバい・・・さすがの私も
体力の限界があるから・・・動けない、