笑いながら去っていくあいつの背を
見ながら、さっき言われたことを
考えていた。


『母親がやられたこと』

『今度は私の番』


なに・・・それ?
母さんに何をしていたの?
どうして・・・あんたが・・・そんなことを
知っているのよ!


「あ、そうそう・・ついでにあんたの
男とかもらっとくからさ、
気にしないでよね~」


あいつが・・・莉月に近づくの?
また白葉に会うの?
今度は優夜にまで手を出されるかもしれない。
駄目だ・・・早く、早く追わないと!


「が!」

「なぁに逃げようとしてんだよぉ」


さっきまで上にいた男が
私のことを振んでいた。

いつのまに・・・
あの女のことばかり警戒てしたから
気づかなかった。


「くっ、」

「ずっと狙ってたんだぜぇ?
なのに、あの女は見失うは、
橘にはいるわで大変だったぞ?」


なんで・・・こいつがそんなことまで
知って・・・そうか、
あの女はこいつと取引してたのか・・・
あの家の次はここに売る予定だった。


どうして・・・こんなことになるの?
こんなやつらに・・・