下品な笑い方で、笑われている人たちは
自分の誇る人を馬鹿にされている。
それでも、手を出さないってことは
この人はきっと、一般人なんだ。
手を出せるわけもない。


「ちょっとぉ聞いてんのぉ?何?雇い主があぁなら皆詛いのね?やっぱ・・・
クズね」

「てめぇ、いいか・・・」

  
   パ シ ン ッ


拓哉が何かを言う前に私の体は動いていた。

さすがの私もここまで言われて黙ってなんていられないし・・・何より、
莉月の事を侮辱したこいつを許せるほど
私は大人なんかじゃない・・・


「な!何すんのよこの女!私が誰だか知ってんの!ちょっと!捕まえなさいよ!」


そう言っても誰も動こうとせず
拓哉にしたら、煙草を吸っていて、
陽希はいつでも言いようにと私の少し後ろに立っていてくれた。


「拓哉?少しこの方とお話ししたいから
莉月の所へ行って?まだここには来させないようにしてください。
陽希は私の近くにいてくださいね?」

「へーい、止めときますね」

「おやすいご用です」


私が2人にお願いをしていると、
他の人たちは何をしたらいいかと
聞かれてしまった。