さっさと楽器取って部活行っちゃお。とりあえず、いくら綺麗な顔してるからって、何処のどいつかも分からないやつを相手するほど私は暇じゃない。





「あれ…?楽器……」





少年が座っている、つまり私の席から楽器を取るため一歩一歩近づくが、席には楽器らしきものなんて1つもかけられていない。

確か私は帰りのHRで忘れないように机の横にかけたはずだ。それからすぐ先生の話も聞かずに寝ちゃったから、結局忘れちゃったんだけど。





「南さんってさぁ……馬鹿?」



「は?」