今日は特に秋晴れの、いい天気。
パラパラと人が帰りだした教室で、あたしの前の席ににサオが座った。
あたしとサオは、翔くんと一緒に帰るサオのために、翔くんが職員室から戻ってくるのを待っていた。
「え? まだ付き合っちょらんの?」
サオがキョトンとバカ面をしてる。
「何それ?」
「だってこの前、2人で帰ったんじゃろ?」
サオが言うこの前とは、あの祭りの日。
サオと翔くんが、めでたくカップルになった日。
「だーかーら! あれは、あたしとゲンタが、わざわざ、サオたちに気を利かせてあげたんだってば」
「はいはいはいはい。感謝しちょーよ」
ニコッと笑顔を見せて、サオは適当に受け流した。
最近はいつもそう。
ホントに感謝してるのかってくらい。
「それにさ」
あたしの声に、あたしの机に落書きをしているサオが顔をあげた。
「ゲンタは友だちだよ?」
サオは持っていたシャーペンを置くと、ため息をついて、あたしを見据えた。
「…何?」
「あたし思っちょるんだけど」
「うん」
窓から夕日が射し込む。
校庭から野球部の体操の声が聞こえた。
パラパラと人が帰りだした教室で、あたしの前の席ににサオが座った。
あたしとサオは、翔くんと一緒に帰るサオのために、翔くんが職員室から戻ってくるのを待っていた。
「え? まだ付き合っちょらんの?」
サオがキョトンとバカ面をしてる。
「何それ?」
「だってこの前、2人で帰ったんじゃろ?」
サオが言うこの前とは、あの祭りの日。
サオと翔くんが、めでたくカップルになった日。
「だーかーら! あれは、あたしとゲンタが、わざわざ、サオたちに気を利かせてあげたんだってば」
「はいはいはいはい。感謝しちょーよ」
ニコッと笑顔を見せて、サオは適当に受け流した。
最近はいつもそう。
ホントに感謝してるのかってくらい。
「それにさ」
あたしの声に、あたしの机に落書きをしているサオが顔をあげた。
「ゲンタは友だちだよ?」
サオは持っていたシャーペンを置くと、ため息をついて、あたしを見据えた。
「…何?」
「あたし思っちょるんだけど」
「うん」
窓から夕日が射し込む。
校庭から野球部の体操の声が聞こえた。