「ち、違うがな!」
そんなあたしに、元太も慌てたように否定し出した。
「え、違う? 何が?」
「だけん、あいつらがこのままじゃ手繋ぎよるとは思えんけん、俺らも繋ぐしかねーじゃろ」
チラッと2人の様子を伺うと、どことなくぎこちない空気が流れていた。
「たしかに…。でも~手汗が…」
あたしはゴシゴシと、とっさに浴衣で手を擦った。
「そんなもん、夏だけん誰でもかくがね」
クックッと声を押し殺しながら、笑われた。
「気にするの。女の子は!」
「そぎゃん、手汗酷いんかお前…ふっ」
そしてついには堪えきれなくなったようにハハハッと笑い出した。
「ち、違う!」
体の体温が一気に上がった。
恥ずかしくて俯くあたしに、元太は何事もないように手を差し出した。
たじろいでいると、「ほら」と急かしてきた。
元太には…恥ずかしいという気持ちは、ないんだろうか。
もぅ。女心が分かってないなぁ。
渋りながらもあたしは、元太の手をそっと握った。
顔が熱い。
自分じゃ、どうしようもないくらいに。
そんなあたしに、元太も慌てたように否定し出した。
「え、違う? 何が?」
「だけん、あいつらがこのままじゃ手繋ぎよるとは思えんけん、俺らも繋ぐしかねーじゃろ」
チラッと2人の様子を伺うと、どことなくぎこちない空気が流れていた。
「たしかに…。でも~手汗が…」
あたしはゴシゴシと、とっさに浴衣で手を擦った。
「そんなもん、夏だけん誰でもかくがね」
クックッと声を押し殺しながら、笑われた。
「気にするの。女の子は!」
「そぎゃん、手汗酷いんかお前…ふっ」
そしてついには堪えきれなくなったようにハハハッと笑い出した。
「ち、違う!」
体の体温が一気に上がった。
恥ずかしくて俯くあたしに、元太は何事もないように手を差し出した。
たじろいでいると、「ほら」と急かしてきた。
元太には…恥ずかしいという気持ちは、ないんだろうか。
もぅ。女心が分かってないなぁ。
渋りながらもあたしは、元太の手をそっと握った。
顔が熱い。
自分じゃ、どうしようもないくらいに。