「あっつ」
少し落ち着いたら、急に暑さを感じた。
横を見ると、元太もカッターシャツの首もとを掴んで、パタパタとしている。
あたしは鞄からタオルを取り出して、汗を拭った。
「ねぇ、ゲンタ」
「ん?」
「ゴメンね。なんか」
「何に?」
元太は首を傾げた。
「だってゲンタ1人だったら、絶対間に合ったじゃん」
元太は運動部に入っていたから、足だってそこそこ速い。
それに、女のあたしより速いのは当たり前。
なんだか、つき合わせちゃったみたいで。
「そぎゃんことないが。もしそーでも、俺だけ間に合ったら、お前に悪いけん。な!」
得意気に元太はニッと笑う。
「…ありがと」
「おう。感謝しちょけや」
少し落ち着いたら、急に暑さを感じた。
横を見ると、元太もカッターシャツの首もとを掴んで、パタパタとしている。
あたしは鞄からタオルを取り出して、汗を拭った。
「ねぇ、ゲンタ」
「ん?」
「ゴメンね。なんか」
「何に?」
元太は首を傾げた。
「だってゲンタ1人だったら、絶対間に合ったじゃん」
元太は運動部に入っていたから、足だってそこそこ速い。
それに、女のあたしより速いのは当たり前。
なんだか、つき合わせちゃったみたいで。
「そぎゃんことないが。もしそーでも、俺だけ間に合ったら、お前に悪いけん。な!」
得意気に元太はニッと笑う。
「…ありがと」
「おう。感謝しちょけや」