相変わらず返事の返ってこない元太に、視線を戻した。
それからしばらく間を置いてから、元太は口を開いた。
「…お前は女であって女じゃねーけん」
「え…?」
女であって、女じゃない?
なにそれ。わけわかんない。
「どーゆー意味?」
「友だちには男も女もないじゃろ。お前が女になるなら、友だちじゃねーちゅーこった」
「女になると言われても、産まれた時から女なんですけど…」
元太が間違ったことは言っていないのは、分かる。
ただ、うまく解釈ができない。
「そういう『女』じゃなくて、俺が、お前と『男と女』の関係になるかっちゅーことだわな」
「男と…女?」
「そう。『恋愛対象』になるか。だけん、『男と女』はありえね。友情に性別なんて関係ないけん」
『男』と『女』ならば『恋愛』。
それは愛情であって、友情じゃない。
「男と女に、友情はないの?」
「そう!」
そう思うと、どうしてももう一度確かめたくなる。
「じゃあ、…あたしとゲンタは、友だちだ」
それ以上も以下も望まない。
あたしは元太と友だち。
元太も、そうであってほしい。
それからしばらく間を置いてから、元太は口を開いた。
「…お前は女であって女じゃねーけん」
「え…?」
女であって、女じゃない?
なにそれ。わけわかんない。
「どーゆー意味?」
「友だちには男も女もないじゃろ。お前が女になるなら、友だちじゃねーちゅーこった」
「女になると言われても、産まれた時から女なんですけど…」
元太が間違ったことは言っていないのは、分かる。
ただ、うまく解釈ができない。
「そういう『女』じゃなくて、俺が、お前と『男と女』の関係になるかっちゅーことだわな」
「男と…女?」
「そう。『恋愛対象』になるか。だけん、『男と女』はありえね。友情に性別なんて関係ないけん」
『男』と『女』ならば『恋愛』。
それは愛情であって、友情じゃない。
「男と女に、友情はないの?」
「そう!」
そう思うと、どうしてももう一度確かめたくなる。
「じゃあ、…あたしとゲンタは、友だちだ」
それ以上も以下も望まない。
あたしは元太と友だち。
元太も、そうであってほしい。