「実花?」



お風呂上りの湊君の手首はちょっぴり暑い。

その手首の太さをしっかりと自分の手に焼き付ける。


華奢で細い手首。
でも力強さも感じる、大好きな湊君の手。



「うん、よし分かった!!ありがとう湊君!!」


「いや、何が?……ていうか、手首だけで良かったの?」


「え?何が?」



きょとんとしていると湊君は私の後頭部に手を当て私の頭を引き寄せた。

そして軽く腰をかがめてキスをする。


ほんの少し長い、優しいキス。