「あ、あとね『湊が来るから橋に行ったら湊が来るまで帰らないで』とも言われた」


「……実花、お前携帯は手元にある?」


「あるけど……使えなくて」



使えないってどういうことだ?
バッテリー切れたとか?

まさか秀に壊されたとかじゃ……。


そんなことを考えていると、実花は携帯画面を俺に見せてきた。


そこに表示されているのは《15分後、もう一度お試しください》の文字。



「携帯のロック解除のためのパスワードを秀君が勝手に打ち込んだせいで1時間ロックかかっちゃって……」



あいつ鬼のようなことをするな。

まじでシバく。


迷惑かけられた俺の分と、同じく迷惑をかけられてかつ携帯を一時使用不可能にされた実花の分。