私も立ち上がり、秀君が持つ携帯に手を伸ばすけど身長と腕のリーチのせいで全く届かない。


「俺からしたら湊は敵ってわけ」


「一体何を言って……」



そんな会話をしているうちに電話が切れてしまった。

もし緊急の電話だったならどうしよう。
いや、緊急の電話だったらもう1回かけてきてくれるかも。



「……実花ちゃんってさ湊のこと好きだろ?」


「なんでそれを……」



私、そんなにわかりやすいことしてた?
教室では必要以上に湊君と関わったりしてなかったはず。

それなのになんで秀君は私の気持ちに気付いたの?