なんだろう、この感情。

自分のバカさを悔いる感情?


……いや、でも私は自分の判断が間違っていたとは思ってない。
だとしたら別に自分のバカさを悔いているわけじゃない。


……ああ、そっか。
諦めだ。


もう湊君は私を好きになることは無い。
私に対してあきれ果てて嫌いになったからどうあがいても無駄。

そう思って私はあきらめているんだ。



「……実花、直接危害加えられたりしてないか?叩かれたり物隠されたり、陰口言われたり」



湊君はおもむろにソファから立ち上がり、起伏の少ない平坦なそう言った。