準備室から出て、肩をがっくりと落とすと若菜は首を傾げる。
「先生、なんだって?」
「ページ間違えて7ページ分足りないの。そこをやって提出しなさいってさ」
「細かっ!!あの先生、うちの学年4クラス受け持ってて他のクラスも担当あるのにちゃんと確認してるの!?」
「そうみたい」
「うわー、課題適当に出来ないじゃん」
若菜さん……計画的犯行はいけませんよ。
「まあ、頑張れ!!実花なら大丈夫だよ!!」
「うー……先生もそう言ってくれたから頑張る」
そう言うと若菜はファイトー!!と言ってまるで喝を入れるように私の背中を叩いた。