すると湊君はちらっと私の方を振り返り眉間にしわを寄せた。
「なんか怖いな、その言葉」
「深読みしなくていいよ。とにかく、気を付けて行ってらっしゃい」
そう言ってブンブンと手を振り、湊君が自分の部屋に入っていく姿を見送った。
……さてと。
私も学校に行く準備しますか。
いつもより遅く家を出て、後ろに気を付けながらのんびり歩いて学校に行くために。
♡♡♡♡
「あっ、おはよう実花ちゃん」
朝のHR開始のチャイムが鳴る5分前という時間に学校の昇降口に到着した私に声をかけてきたのは私よりも先に昇降口に到着して靴を履き替えていた奈津美ちゃん。