「だからってなんでリビングに出てくるんだ」


「リビングが一番風が抜けて涼しいから!!」



腰に手を当てドヤ顔でそう言う実花。
……まあ、筋は通ってるけど。

俺の精神衛生的にあまりよくない。


まじで可愛すぎるんだよ。

夏だっていうのに白くて細い手足も、結んだ髪が揺れるのも、後れ毛も。


たまに鼻歌を歌いながら雑誌を読んでいるのも、顔をしかめながら夏休みの課題してるのも。



実花の容姿、そして実花の一挙一動が俺の思考を釘付けにしてしまう。



「でも今日は正午になる前に30度超えそうだねー。レモンスカッシュでも作ろうかな。湊君も飲む?」


「……すっぱさ控えめで」


「はーい」