「あっ、桜ちゃんえらかったね~。よくがんばりました!」


茜さんが頭をなでてくれる。


いや、茜さん...。



「いくらあたしでも、もう診察くらいで抵抗しないよ!」


そう言うと、茜さんはクスリと笑った。


「えぇー、さっきだって嫌がってたのに~。」


うぅ... 、それはついくせでというか......。


「いや、でもこいつ、今回は自分から治療受けるって言ったんだよ。」


亮樹兄ちゃん。そうです!言ったんだよ。


それを聞いて、茜さんは目を丸くした。


「えぇっ!!ほんとに?桜ちゃんが?す、すごいね。」


... 茜さん。もう、だからふたりとも今年一番のリアクションみたいなのしないでいただきたい...。


「だって、前は病院行くってだけでも泣いて、診察にすごい時間かかったこともあったじゃない?検査なんて言ったら、もう大変で。」


そ、それは...っ。