「さっき言っただろ。どんな及川さんも受け止めたいって。覚悟は出来てる。それに、もう見てるだけは嫌だよ」
「でも、でも、私が耐えられない。こんな、真面目な人に、こんな気持ちのままー」
付き合えない。
そう言おうとした、その時だった。
「宮田、君.....」
正面から抱きしめられた。
「ごめん、我慢できなかった」
そう言った宮田君の声、そして、温もりとか、匂いとか、全部を凄く近くに感じた。
私より身体なんて全然大きいなって。
こんな状況なのに、安心感もあるなんて。
嫌だなんて思わなかったのは、もしかしたら無意識に答えが決まってるからなのか。
それで、今までにないくらい、ドキドキしてる私がいた。