「......最初は、2年でクラス一緒になるまで及川さんのこと知らなかった」
「うん」
私も、宮田君知らなかった。
「クラス一緒になっても、初めはそんなに気にしてなかったけど」
そうだよ。
私目立つしタイプではないし。
なんで宮田君が好きになってくれたのか全く分からなかった。
「......及川さんが友達と話してる時の真っ直ぐな目とか、誰とでも分け隔てなく話せるところとか、芯の強い感じが伝わってきたんだ」
「.......」
「落ち着いてて、派手に騒ぐタイプじゃないけど、笑ってる時は本当に楽しくて笑ってるんだろうなって、裏表のない感じとか。なんか、そういうのが、いーな、って思ったんだよ。こんな子いるんだって。それに、俺にはないもの沢山持ってるなー、って」
「.......照れる」
自分では分からないけど、宮田君には私がそんな感じで見えてたのか。