教室の前。知らない人もいるだろうか。

まさか。ちっちゃい高校だし、そんなことないよね。
莉子が、戸を開ける。

「あ、まこー!」
小さくはない、通る声でまこを呼ぶ。まこも気づいたようで、
「莉子ちゃん!おんなじクラスだったんだ!かなめちゃん…?も?」

「うん、まこと一緒で、嬉しいな。」