「小テスト、してもいい?」

小テスト?

言葉には出さず首をかしげて見つめる

「これ、この英単語の日本語訳をかいてくの」

渡されたプリントには20個の英単語がずらりと並んでいた

どうやら先生お手製のプリントらしい、

比較的簡単な英単語が並んでいる

できますっ!と意味を込めて

こくんとうなずく。

「じゃーあ、終わったらゆってね!」

こくん、再びうなずいて英単語を訳していった

カリカリカリカリカリ

カリカリ、カリカリ

できたっ!

パッと顔を上げると先生が

「んっ」

とひらり、プリントを手に取る。

キュッキュッ

とまるをつけていく、間違えた単語には正しい訳をかいていく先生

その手元をじぃーっと見ていたら

ぴたりとその手がとまった。

なんだろうと視線を正面に戻すと

先生がとんとんっと指で1つ、

単語を指さしていった。

「この単語、もうひとつ意味あるの。分かる?」

指がさす先には「LOVE」の単語、

私の訳は「愛」だった。

もうひとつの意味は何かと問われていちばんに浮かんだのは「だいすき」という訳。

でもなんだか言うのが恥ずかしくて言葉につまる。

「っ、」

なんで恥ずかしいのか自分でも不思議で、

早く言わなきゃと自分をせかす

「っ、、、だいす、き?」

語尾に近づくにつれてだんだん小さくなった

なんでこんなに恥ずかしいの?

顔を真っ赤にさせながら答える

ちらりと先生をみると

にやっと笑って

「正解っ」

シュルっとまるをつけてくれた。

、、、なんなの。